自分の価値が1番高まる場所へ
アメリカの大学を卒業した後、東京でヘッドハンティングを行う会社に就職した吉田瑛さん。「仕事はおもしろく、やりがいもありましたが、もっと自分を生かせる場所があるのではと考えるようになりました。自分の価値が1番高まる所に行きたいと思ったんです」。
そんな折、地元・福山の会社がアメリカに支社を出すため人材を探しているという話を耳にする。「自分の価値をもっと高められ、地元にも貢献できるのでは」と吉田さんは転職を決意。都会で大勢の中の一人として埋もれるより、人材の少ない地方で自分を輝かせたいという思いだった。
「キャステム」に入社して3年、現在は世界中を飛び回る多忙な日々を送る。3ヶ月に一度は海外へ出張し、国際会議や国際学会に参加、そのまま2~3週間滞在することも。鋳造業は今も男性中心の社会のため、吉田さんのような20代女性はほぼ皆無。周りからは注目の的だそう。「鋳造の世界は複雑で奥が深く、取ってつけたような知識では太刀打ちできません。素直に周りの人に教えてもらうことが大事ですね。会社の顔となる部署ですのでプレッシャーはありますが、努力していろいろ吸収していきたいです」と目を輝かせる。