掲載年度 2021
株式会社昭和工業所|部品製造部
藤川 翔也 さん (26歳)
数値制御により素材を加工するNC加工や、素材を回転させて加工する旋盤加工など、学生時代に学んでいた機械工作の知識が生かせると思い入社。もともと細かな作業が好きだったこともあり、すぐにものづくりの面白さにハマった。
歯車の原型となる鉄パーツをオーダーされた図面どおりに削って仕上げるのが、今の主な業務だ。
作業は基本1人で、自分の担当する工程をすべて行う。出荷までの工程はチームで担い、互いにサポートし合いながら製品製造は行われている。
職人気質な先輩が多い職場環境だが、困った時はすぐに相談でき、適切なアドバイスがもらえる。
自分自身の知識・技術・経験のすべてが製品の品質や生産効率に影響するので、やりがいも責任の大きさも日々感じている。
最初に行う製造機械の設定ですぐに図面どおりに仕上がれば良いが、毎回思い通りになるものではない。
自分では図面どおりに加工される完璧な設定だと製造機械の段取りをしても、実際テストすると図面寸法とは全く違う数値で仕上がることもある。
プログラミングなのか、削りの回転数なのか、選んだ削り刃やツメによる問題なのか。考えられるすべての要因の一つひとつを見直す地道な作業が続く。
「なかなか思い通りに加工できない時のしんどさは確かにあるけれど、うまくできた時の喜びはこの仕事でなければ味わえません」と藤川さん。
作業中は「こうすればもっと早く仕上げられるんじゃ?」と生産効率の向上にも余念がない。
もちろん品質についても”削りの音” ”金属の摩擦から生じるニオイ” ”加工部分の輝き”など五感をフルに使って、常に高めている。
「自分の成長を日毎に感じられるのが、ものづくりの仕事の醍醐味です」と話す表情は充実感に満ちている。