すべてはおいしい梨づくりのために
梨づくりは収穫後の肥料散布に始まり、晩秋から早春にかけて枝の剪定作業へと続く。
剪定は経験と技術力がものを言う、高度な作業。新人の頃は師匠の組合員について指導を受けながら、枝の見極めを行う。
整えられた枝を梨棚に括り付け、蕾がつく頃になると摘蕾・摘花し、ミツバチの力を借りて受粉。実がついてきたら、初夏に摘果作業をして収穫に備える。
この工程はすべて、広大な農園にある梨の木1本1本の状態を見ながらの手作業だ。
14品種もの梨を栽培しているとそれぞれに違いがあり、常に勉強が必要。
天候により思うように作業が進まなかったり、収穫前の台風で実が落下したりと気苦労は絶えない。
それでも、「この前の梨も甘かったよ」、「幸水農園さんのはおいしいね」というお客様からの言葉に「すべての苦労は報われる」と光元さん。
先輩組合員から受け継いだ栽培技術をさらに向上させ、梨の品質を高めて安定させたいという強い想いが、言葉の端々に感じられる。
日々の仕事は自己裁量でできることが多いので自由度が高く、やりがいが大きいのもこの仕事の魅力。
閑散期の7月や10月末に長期の休みをとって、旅行もハイシーズンを外して楽しめるなど、メリットはたくさんある。